小池知事アラブ各国大使らに得意のアラビア語で応対 - 社会 : 日刊スポーツ

www.nikkansports.com[2017年1月17日15時49分]

 

 東京都の小池百合子知事は17日、都庁で在京アラブ各国の大使らの表敬訪問を受け、得意のアラビア語を駆使して会談した。

 小池氏は冒頭、自身で話したアラビア語のあいさつを、自分で日本語に通訳。「ようこそ、いらっしゃいました。いつもアラブの大使の皆さまにはお世話になっている。日本、何より東京とアラブ諸国のみなさま方たとの協力に対して、あらためて感謝します」と伝えた。

 17カ国の大使や参事官らが出席。外交団側の通訳は、小池氏の肩書を「都知事閣下」と通訳した。

 各国を代表して、あいさつしたイエメンのカミース駐日大使は「閣下(小池氏)の知事就任は、首都東京にとって重要な出来事だ。20年東京五輪パラリンピックという世界的なイベントの期間に、この都市を導くように市民の信任を受けた最初の女性だからです」と指摘。「我々も、この世界規模のイベントが成功するため、外交面を通じてあらゆる支援をしたい」と、東京大会成功に向けた各国の協力を確約した。

 

***

  日刊スポーツの記事。相変わらず子供じみた表現で情けない。

  「得意のアラビア語駆使して会談」って。。。

  「英語コンプレックス」という言葉は、最近耳にしなくなったような気がする。帰国子女なども増え、海外からの観光客も増加し、国際交流の機会が身近になったからだろうか。

  アラビア語は、英語、フランス語、スペイン語、ロシア語、中国語と同等に国連公用語であり、重要な伝達手段である言語だ。日本でも、外語大などからアラブ諸国へ留学する学生もおり、毎年一定レベルの学生が卒業している。アラビア語の個人レッスンや学校もある。そして、ジャーナリスト出身の小池百合子さん、外交官出身でアラビストの宮家邦彦さんのように、アラビア語に通じた人材は、メディアが無関心なだけで、日本にも既に数多くいる。

  アラビア語母語とするアラブ諸国は、西から、西サハラモーリタニアに始まり、モロッコ、アルジェリアチュニジアリビア、エジプト、南北スーダン、マルタ、パレスチナ、シリア、ヨルダン、レバノンイラクサウジアラビア、イエメン、オマーンUAEカタールバーレーンクウェートなどのほか、コモロなどアラビア語公用語としている国があり、大方、日本とは文化、経済、政治、ニュース面でも馴染み深い。

  また、インドネシア、マレーシア、中央アジア、アフリカなどのイスラーム諸国や、アメリカ大陸や欧州へのアラブ系移民も多く、カンボジアベトナムでもチャム族のムスリムなど、アラビア語教育も盛んで、世界中で大きな影響力をもつアラビア語

  「得意の英語を駆使して会談」と報じる国際的な一流紙があるだろうか。それを考えると、「得意のアラビア語を駆使して会談」という表現は、視野の狭い、世界観の小さいメディアだなぁと苦笑する。

  情報過多の日々、情報の取捨選択が求められる中で、メディアとしては、優先順位を下げざるを得ない。つまり、不要なメディアとしては優先順位が高い。